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牡丹

この騒動は、一体いつになったら収束を迎えることが出来るのか。先が読めず、社会全体が殺伐とした雰囲気になっておりますが、お部屋に花一輪、食卓に旬のものが一品あるだけでも、随分と優しい気持ちになれたり、元気が出たりするものです。
今開花を迎えているのは、牡丹です。観賞用の花として高い評価を持つ牡丹ですが、元々中国では根皮を漢方薬として利用されていました。日本でも奈良時代に空海が持ち帰った当初は薬用植物として扱われていたのですが、あまりの花の美しさに観賞用として栽培されるようになったそうです。現代では品種改良により、たくさんの種類の牡丹が栽培されています。
弊社近くにございます「乙訓寺」は牡丹の寺として人気を集め、毎年見頃には「乙訓寺牡丹まつり」が開催され、大勢の観光客で賑わうのですが、今年は残念ながら開催中止となりました。ご住職方々が精魂込めて育ててくださっていますので、来年もきっと綺麗な花を咲かせてくれると思います。その時を楽しみに待ちたいと思います。


春雷

『雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)』
「春雷」(しゅんらい)が鳴り響く頃となりました。
冬場、雪を降らせる冷たい空気に覆われていた空が、この時期、湿気を含む雨空に変わり、大気が不安定になり、雷が鳴り出したり、ヒョウや雪を降らせる年もあります。
恵の雨である一方、ヒョウなどが降ると、農作物が傷ついてしまうので、農家の方にとっては、非常に脅威になる場合もあるようです。
また「春雷」は、雷鳴に驚き冬眠していた地中の虫たちが目ざめるという理由で「虫出しの雷」という呼び名もあります。
巷には、モクレンの花が咲き、ウドや真鯛が旬を迎えます。今の時期の旬の食材は、冬の間ゆっくり過ごした私たちの胃腸の働きをやさしく目覚めさせてくれる役割があります。
旬の食材は、栄養価が高くて美味しいということだけではなく、日本の美しい四季を感じさせてくれます。せっかく、四季のある日本という国に生まれてきたのですから、四季を、旬を思う存分楽しみましょう。



カタバミ

「菜虫化蝶(なむしちょうとかす)」青虫が羽化して蝶になる時期を迎えました。
暖かくなって参りますと、道端に「カタバミ」がひっそりと小さな黄色い花を咲かせ始めます。春の暖かい時期から、寒くなるまでの冬頃まで開花します。
「カタバミ」は、今では、雑草扱いですが、どんな環境にも負けず、どんどん自生していく姿が、戦国時代の武士達には、とても愛されたそうで、家紋にも用いられています。
基本的に都会の街中は、生き物にとっては生きづらい環境なのですが、そんな厳しい環境でも「ヤマトシジミ」は都会でたくさん見ることができます。それは、「ヤマトシジミ」の幼虫が「カタバミ」の葉を食べて育つからです。「カタバミ」が都会などの過酷な環境で繁栄することによって、それを食べる「ヤマトシジミ」も都会で生きていけます。
また、これから「青柳」が旬を迎え、美味しくなって参ります。春は、貝類が美味しい時期で、毎年楽しみにしております。
今年は、サクラの開花も例年より早そうですが、皆が安心してお花見をしたり通常の生活を送れる日が早く戻ってくることを願い、旬のものを美味しくいただき、ウィルスに負けない身体づくりをしないといけないなと感じております。

鹿

「草木萌動」(そうもく もえ うごく)
徐々にではありますが、暖かい光の下、草木の芽が出てくる頃になりました。
巷では、コロナウィルス感染症が流行し、学校も一斉に休校となる等、深刻な状態となっておりますが、日ごとに春を感じられるようになって参りました。
このところ、2日に1回は、菜花を食しております。ほとんどお浸しで頂いておりますが、全く飽きません。元々青物が好きな事もあり、この時期の楽しみです。
今の時期の弊社の主な作業は、緑地年間維持管理作業の中の施肥作業や、土壌を改良し土を入れ替える等の下仕事的なものが主になっております。樹木を健全に育てるうえで、根を張る土壌が重要になって参りますので、この下仕事は、大切な作業です。
先日、冬前にグランドの芝生に新しい種を播き、生育を見守らせていただいておりました所にお伺い致しました。早朝でしたので、モヤがかかり、ぼんやりとグランドの中央付近に足跡のような物が見えました。そのまま辺りを見回すと、鹿が、芝生の新芽を食べておりました。鹿も私に気付き、足早に山の方へ逃げて行きましたが、とても幻想的な雰囲気で、感動致しました。
気温が上がって参りますと芝生の生育も旺盛になります。良いグランドになるよう、管理に努めていきたいと思います。
春の陽気に誘われて、お出かけしたい気持ちにもなりますが、コロナウィルス感染症に注意してお過ごし下さい。

研修旅行

京都府造園協同組合乙訓支部の研修旅行で、広島を訪れました。
JR広島駅近くの大和ミュージアムから旅のスタートとなり、10分の1の戦艦「大和」の模型の迫力に圧倒されました。これまでに約1400万人の方が来館されているそうです。戦艦「大和」を造った海軍工廠の技術は、戦後の日本の基幹産業に受け継がれている事なども教えていただきました。
その後、宮島へ渡り、厳島神社へお参りさせていただき、見学させていただきました。有名な大鳥居は、現在改修工事中で、白い建屋に覆われており、見ることは出来ませんでしたが、流石に歴史のある神社という事でたくさんの方々がお参りに来られていました。
また、独特の建造スタイルですので、潮の満ち引きによって、随分と雰囲気が変わり、お参りしている間にも、海水がみるみる板場付近まで上昇してきたりと変化があり、驚きました。
宮島で一泊し、フェリーを原爆ドームに横付けしていただき、原爆ドームを視察させていただきました。こちらにもたくさんの方が来られていて、その数の多さに驚きました。
宮島ではカキも美味しくいただき、乙訓支部の皆様と楽しく旅をさせていただき、京都へ戻って参りました。
広島では、ウメも咲いており、メジロやウグイスも見受けられました。少しずつではありますが、確実に春に向かっていっている事を肌で感じました。
最近、2年に1回のペースで、乙訓支部の研修旅行をしておりますが、毎回、とても楽しく、親交を深める、良い旅をさせていただいております。
参加メンバーも年数を重ねるごとに、世代交代もし、若返ってきております。こうして、皆さんと貴重な時間を共有出来て、良い旅となりました。
今後とも乙訓支部の活動を活発にし、皆さんと一致団結し、地域の緑を守っていこうと思います。




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