『雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)』
「春雷」(しゅんらい)が鳴り響く頃となりました。
冬場、雪を降らせる冷たい空気に覆われていた空が、この時期、湿気を含む雨空に変わり、大気が不安定になり、雷が鳴り出したり、ヒョウや雪を降らせる年もあります。
恵の雨である一方、ヒョウなどが降ると、農作物が傷ついてしまうので、農家の方にとっては、非常に脅威になる場合もあるようです。
また「春雷」は、雷鳴に驚き冬眠していた地中の虫たちが目ざめるという理由で「虫出しの雷」という呼び名もあります。
巷には、モクレンの花が咲き、ウドや真鯛が旬を迎えます。今の時期の旬の食材は、冬の間ゆっくり過ごした私たちの胃腸の働きをやさしく目覚めさせてくれる役割があります。
旬の食材は、栄養価が高くて美味しいということだけではなく、日本の美しい四季を感じさせてくれます。せっかく、四季のある日本という国に生まれてきたのですから、四季を、旬を思う存分楽しみましょう。