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雨、雨‥‥‥。



9月16日(金)、台風15号の影響で朝から雨。
雨の日は、お客様の来店はあまりなく、午前中は商品の掃除、午後はゆっくりとコーヒーを入れる。
普段は、お客様のコーヒーをゆっくり入れるが、今日は自分のためにゆっくりとサーバーに湯を注ぐ。

コーヒーを飲みながら、店の外の景色を見る。奥から見る店の中は、何かしら楽しい。
ひょっとしたら、この商品たちは、私のコレクションではないだろうかの、疑問が湧く。
そうかもしれない。商品が「そうだそうだ」といってるよう。

雨がきつくなってきた。
ふと、表が開き、「やあ、やまもとさん元気?」と店の近くに居を構える「I」さんが入ってくるように思えた。
そうだ、元京都新聞社記者の「I」さんが、昨日亡くなられたとの連絡があった。
随分、在職中にはお世話になり、骨董屋をはじめたときも、うまくいっているかの心配の連絡をいただいた。

骨董屋をはじめたとき、五里霧中で、むちゃくちゃの商売。いろんな人に助けて貰った。
現在もそう。

「I」さんの「やあ、やまもとさん」の声をいつまでも忘れない様、コツコツとお客様から信用、信頼を得るよう頑張っていきたい。今63歳。あと何年頑張れるか。ある業者さんが「倒れた時が辞める時」と言われた。
そこまでがんばろうか‥‥‥。


最近は、骨董収集家が増え、テレビでも骨董の番組が増えてきたように思える。
コレクターの方も本の知識を十分に持っておられる。
古伊万里、中国の明の赤絵、古唐津、志野、織部など本で勉強し、美術館に行き、知識を得、骨董屋より詳しい方がたくさんおられる。

骨董屋はオールマイティではない。得意な分野があり、まったく苦手な分野もある。

お客様の中には、商品の産地、年代が明確に答えられなかったら、この店は駄目だと思う方も居られる。

皆さんがほしいもの、例えば桃山の古唐津、平安の仏像などは、市井の骨董屋にそう簡単にあるわけがない。
業者の言葉で、間違いのない桃山の志野茶碗を「本歌」というが、その時代の志野茶碗を購入したので、見てほしいと来店される方が多い。
確かに、桐箱、箱を包む古裂は江戸のもの、仕覆も良い。志野の高台、高台脇、肌も良い。時代を経た使い傷(摺れ)もある。
胴の絵も良く走っている。

しかし、おきまりの法則というか、あまりにもすべて揃っていると首をかしげる。
箱、仕覆を脇に置き、茶碗だけを見る。土を見る。焼いた温度、その時間も見る。桃山の窯は効率が悪い、2日、3日では上がらない。(焼成できない)
効率が悪いから、1日、2日かけて、窯の湿気を取る。600度くらいまで。
そこから、900度手前まで、ゆっくりと。
900度を超し、火を強める、薪をどんどん入れる。還元に入る。
桃山の美濃は、だからむっくりとした陶器。

江戸に入り、窯の効率がよくなり、釉薬、土、薪が同じでも、むっくりが出てこない。

わたしも陶芸をやり37年、釉薬、土を美濃から購入して、灯油窯で3日ゆっくりかけて焼成しても、作品は堅い。

その時代のものは、その時代のもの。戻れない。

だから、にせものもでる。ないものをほしいのがコレクター。
桃山でなくてもいいではないか。江戸でもいい。良い茶碗、陶器なら。雰囲気が大事。


雨を、見て、コーヒーを飲んでいると、いろんなことを考える。