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江戸のサイエンス(その1)

江戸のサイエンス(その1)

江戸時代は、鎖国が続き、科学・物理・医学等の知識が欧米に比べて非常に立ち遅れていたと感じる人が多いと思います。
 事実は、桃山時代に鉄砲が伝来し、急速に工業といいますか金属生産・加工技術が発展しました。
 また、織田信長が活躍した頃は、ポルトガルの宣教師が来日し、西洋の天文学、地理学、医学、測量学など新たな学問が流入しました。
 江戸時代になり、長崎の出島を通して新しいコペルニクスの地動説、ニュートンの物理学や医学(蘭学)、測量学、電気など多くの学問が入ってきました。
 江戸の数学、和算は欧米にも劣らない高度なものでした。
 明治になり欧米の科学が入ってきたのではなく、江戸時代にはすでに入っていて、その基礎があり明治の近代化が進んだのです。
 先人が苦労して製作した機器等を、一骨董屋の目から、「江戸のサイエンス」としてブログ上で展示したいと思います。(いずれも「古民具やまもと」蔵)
 

                 写1 中方儀
        中方儀は羅針盤と方位、高度角を測る望遠鏡と
        組み合わせたもの。
        用途は、川幅、山の高さ、土木工事などに使用。
        現在の測量では、トランシットと呼ばれている。
        当中方儀は江戸後期のもの。1770年頃。高さ32センチ

        

               写2 中方儀の目盛り板
          算用数字ではなく、干支の方位で刻む。



        写3 小方儀(しょうほうぎ。わんからしん、杖先羅針)
        伊能忠敬が日本の測量に使ったものの同型品。
        伊能忠敬の第1次測量は、寛政2年1800年奥州から。
        「古民具やまもと」の位置する乙訓の西国街道には
        第5次測量として来ている。文化8年から10年の
        こと。(1811年から1813年)
        伊能忠敬から小方儀を間宮林蔵に譲られたと聞く。
        間宮林蔵は文化5年(1808年)から文化6年樺太探検。
        間宮林蔵は、測量を伊能忠敬から学ぶ。
        120センチ約4尺の棒に「小方儀」を立て、測量を。       
        測量の様子は、当「小方儀」をフジテレビの伊能忠敬の
        番組に貸し出しましたので、当店にそのDVDあり。
        目盛り板は、干支の方位で刻まれている。
        江戸後期のもの。1750年頃。高さ20センチ

        

                写4 小方儀
        目盛り板は、干支の方位で刻むのではなく、算用数字で
        刻まれている。江戸後期。高さ20センチ



                写5 大方儀
        恒星の高度を計測し、緯度を計る。
        江戸後期、高さ11センチ横17センチ

       

         写6 懐中小方儀
         杖を挿す部分の真鍮が欠品、
         目盛り板は、干支。
         畑や農地を測量したのか。
         江戸時代。径7センチ

        

            写7 懐中日時計
           道中に使用
           江戸時代から明治初年
           径5.5センチ

         

            写8 北前船などの羅針盤
            江戸時代に北前船や航海に使用
          したもの。明治初年まで使用された。
           径10センチ


            写9 士官用望遠鏡
           艦上船用の望遠鏡。
           江戸幕末。外国製か和製かは不明。
           真鍮。長さ57.5センチ


 

            写10 遠眼鏡(とおめがね)
            日本に望遠鏡が渡来したのは、
            徳川家康が英国人から送られたのが
            最初といわれている。
            当望遠鏡は、外筒は紙と漆。
            分解したところ、連中は15ミリくらい
            で、手作り。これで見えたのかと思う。
            全長145センチ           


             写11 写10の共箱
             文政3年(1820年)の箱書き
            


※また、江戸のサイエンスをブログでと思っています。

                           古民具やまもと店主
古民具やまもとにリンクします。